
後輩の子が受けようとしている大学院の入試の過去問を見せてもらった。
あたしが所属しているコースとは若干違うので、
入試もあたしが受けたものとはずいぶん違うものだった。
本当にアメリカ文学やイギリス史の知識を試されてしまうのだ。
その中でこの本から出題されている問題があった。
Biffという登場人物にハッと気が付いた。
その場所でタイトルまでちゃんと思い出せた。
なるほど、今のあたしはこの本の内容をすでに知っているし、
たいていのシーンも頭に入っているし、
この演劇の言わんとすることも自分なりに説明できる。
でももしそれが入試の日に所見だとしたら?
しかも演劇や小説の一部分だけを見て、
十分な回答を書けるはずなどない。
ということは教授たちは、知っていて当然、としてこの作品を選んだのか?
あたしはホッとした。
とりあえず今は知っている。
でも去年知ったばっかりだ。
その前には知らなかった。
でもそれじゃ遅いのかもしれない。
人より先回りしていろんな作品に触れておく必要がある。
大学院生としての使命だと思っている。
広く浅くの知識は持っていて当然なのだ。
さらにその中で自分の専門とする範囲を掘り下げるべきなのだ。
あたしにはまだ広く浅くの知識が足りない。
この話はかわいくて悲しい。
登場人物誰もが憎めなくて、どーしようもない。
母親はかわいい。ストッキングを自分で縫って何度でも履いているのに。
父親はそのころ出張先でホテルに呼び寄せた女に高価なストッキングをプレゼントしている。
無垢な兄弟ふたり。一番父親に助けを求めたい時に冷たく突き放されてしまう。
裏切り。
そして歳を取り弱っていく父親。
仕事もクビになるし、どんなに世間から冷たくされても、
家族だけは守ろうとする。
悲しい悲しい。
映画もなかなかよくできていた。
出た、またなかなか。
小説や演劇を映画化したのって、すごく批判的に観てしまうから、
なかなか手放しに喜べないのだ。
でもよかったよ。白黒だし。世界観が出てた。
結末は本当に悲しいです。
そして母親は本当に父親のことを愛していたんだなあと。
とても一途な愛情が描かれていて美しかった。
American Dreamなんて、幻想なのでしょうか?


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