
これも素晴らしい作品です。
すっごいシンプルなのにさー。
読み返せば読み返すほど、
そしてじっくり考えれば考えるほど、
すっごい深い作品なのです。
それこそ全部を含有しているといってもいいかなと思ったけど、
登場人物に黒人が排他されているので、そこまでは言えない。
でもすごいのよ。
若い頃、結婚、葬式、という人間の中で必ずある出来事を
標準サイズでとてもとてもリアルに描きながら、
その心理はとても深い。
エミリーが死んでから、元の世界に行く場面が一番印象的かな。
幸せだった過去というのはとてもとても悲しいのよね。
その心理をぜっんぜん理解してくれない男の子がいて
ひったすら解説しているうちに悲しくて泣きそうになってしまったわ。
若くて元気なママ、わがままを言うことしかしらないあたし、
色褪せたり失ってしまってからそういう世界に慣れていたのに、
突然目の前に鮮明な色でまぶしすぎる世界が現れたみたいな。
あたしそんなの悲しくてやってけないわ。
昨日のことでも振り返りたくないのよ。
幸せそうに笑っているあたしを思い出すと泣きそうになるの。
幸せな過去なんてだいっきらいだ。
でも人間、そういうふうに死んでいくものなのかしら。
死ぬ時に一番幸せだって笑っていられるのかしら。


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