グレート・ギャツビー / スコット・フィッツジェラルド

春樹のこの本に対する熱い思い入れはいろんなところで読んでいたから知っていたし、
ぼくにはまだ訳などできないと言っていた時のことも知っていたから、
あー出しちゃうのか、って思った時は、
おいおい本当にもう書けるって思えたのか?それとも人気の流れに乗ってか??と
少しだけ疑ってしまった。

読んでみて分かったのは、春樹の訳は自信に満ち溢れていて、
どんな批判や悪口も跳ね返せるくらい美しくて凛としていた。
立ち入る隙もないくらい。
この作品を誰よりも愛しているだろうから、
それはもうこの作品を深く深く理解している。
しかも春樹は自分の世界に近づけずに、
フィッツゲラルドの描く世界にどこまでも忠実であり続けた。
完敗。
すばらしい和訳です。
誰も太刀打ちできません。と思わされてしまったよ。

そのあとで野崎さんの訳を見てみると、やはり春樹が気にしていた
時代錯誤みたいなのが現れてしまっているのかも。
でも無駄がなくて美しいし、世界観はそのまま存在している。
べつに春樹の訳がなくても困ることはない。
でも彼の言う通り、時代に即した日本語があるとするならば、
それを出版するのは彼の役目だ。
デイズィーではないよな、確かに。

でも春樹もそうだと思うけど、
やっぱり原文で読むことをおすすめします。

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