彗星物語 / 宮本輝

長編小説だったけど一気に読んでしまった。
ボラージュがいた3年間。

いろんな人の立場になって、世界と向き合った。
かといって誰にも感情移入できない。

目の前で自我を持った大人子供たちが精一杯生きている。
ただそれだけ。

ところどころ感動的なシーンになりそうなものを、家族に邪魔されていまいち盛り上がらずに過ぎ去っていく。
家族ってそんなものかもなあ。

恭太はちょっとしゅんぺいみたいだ。

私は真由美だろう。

敦子は良いお母さんだなあ。

いろいろ起きるなと思ったけど、家族の3年間なんてそんなものだ。
うちじゃあもっと分厚くなること間違いない。

最初は他人だった登場人物にだんだん親しみを感じるに連れて、どうか悲しい終わり方でないように祈った。
違うな、泣かさないでくれ、と願った。

きっとその先誰かが死んだり離れ離れになっていくだろう。

それでも家族なんだよな、ずっと。

血統書というものについて調べた。
血統書付きの犬についても。
私は犬を飼ったことがないし、そもそもあまり興味もない。
種類など言われても絵が浮かばないし、ビーグルも例にもれず。

でも、人物を想像するように犬を想像するのも悪くない。

私の頭の中では想像のビーグル犬フックが生き生きしている。

そして、物語を通して、ずっと恭太は恭太、敦子は敦子はなのに、一箇所紀代美を紀代って書いてたところは誤植?わざと?
たしか後半のどこか。

あと、最後の最後。
どうしてみんな、「きのうフックが死んだ」って書いたの。
きのうじゃない。昨日じゃない。
フックが死んでから季節が変わるくらい日数があいてる。
それなのにボラージュに手紙をもらって返事を書く段階になって、なんで「きのう死んだ」のだ。

解せぬ。

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