いびつな絆 関東連合の真実 / 工藤明男

最近分かったのは、気になる作家とか、気になる分野の本は、
2冊読めばある程度雰囲気掴める。
1冊じゃダメ。
何も掴めない。
もちろん2冊で分かったような口聞くのはいけないけど、
でもだいぶマシ。
瓜田さんの本と、この本読んで、そう強く思った。
理由はこう。
作者が違う場合、同じ物事について述べている場合、
同じものを違う視点で見ることができる。
また、作者が同じ場合、同じ視点から様々な世界を見ることができる。
そしてそれはどっちも大切。
そういう意味では、今回は前者で、
多くの事件は、瓜田さんの本の内容と同じものを扱っているのに
(当然だ、同じ時代に同じ世界で生きていたのだから)、
それでも感じ方や、正義のあり方が大きく異なるのが興味深かった。
まずは文体。
とんでもなく違う。
瓜田さんのは中学生がしゃべっているような文体だが、
こちらは、大学生のレポート程度。
体裁に大きな違いすらあれども、切りとる事実は同じ。
どこの暴走族で、S何年世代で、というのが死ぬほど大事。
ワンパンで相手を落とせることがその次に大事。
瓜田さんの本で伏せ字になっていた人が、こちらではそのまんま本名が出ていたりして、
なんだその配慮の差は、と思ったけど、きっと何か思うところがあったのだろうから、
それはそれで興味深かった。
例えば、瓜田さんはK村兄弟、と表記して、工藤さんは、キム兄弟、と表記していたから、
大抵のカンの良い人はわかる。
木村さんだ!!!!!ってね。
でも瓜田さんは大親友だったから、伏せ字にしたんだよね。
いいな。
という意味では、工藤さんが本名ではないということにはビックリした。
いつからそんな偽名をおおっぴらに名乗るのだろう?
だって瓜田さんの本には、工藤、って出てた。
中学で出会った時からずっと。
柴田って呼んでたんじゃないの?
それとも工藤さんはずっと偽名だったの?
謎が深まる。
2冊読んだ結果としては、瓜田さんの本は何が言いたいか分からなかったけど、
工藤さんのほうは、懺悔感が滲み出てた。
その後調べると、警察から守られたらしい。
とんでもない本を出したな、と。
お前殺されるぞ、と。
今のところ、二人ともご健在なはず。
巷では、関東連合なんてワード聞かなくなった。
それでも、どうしてこんなに気になってしまうんだろうね。
あと、不思議だったのは、本当にキム兄弟の居場所も分からず掴めなかったの?
例えばたまたま街で見かけたり、ケンカの後でもいいから、
誰かひたすら尾行すれば、滞在している場所くらい分かったんじゃないの?
住所不定無職じゃあるまい。
どこかに拠点があって、そこから出発してそこに出戻っていたであろう場所に(女の家であろうと)、
誰かしら何かしらたどり着けないものなのか。
こんなに狭い東京という街で、そんなに行方を眩ませることができるのかな。
2,30年前ならともかく。
一人1台携帯電話を持っているこんな時代で。
瓜田さんも、工藤さんも、大人になってこの本を書いたんだと思う。
少年時代に、思い残すことがなくなって、スッキリしたくなって書いたんだと思う。
そんな決別が、臨場感があるようで無いような、虚無感が全てを語ってた。
それなりに富も得たのでしょう。
警察は早く見立さんを捕まえなさい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました