
小学生の頃に観た「ザッツカンニング」を思い出して、バッド・ジーニアスのクオリティの高さに唸った。
タイの映画なんて初めて観たかも。字幕から目を離したら見失ってしまうけれど、テンポも良くて最初から最後まですごく引き込まれてしまった。
最初は学校の中間テストで、親友に親切心から答えを教えただけだったのに。
それが、彼氏や彼氏の友達と、あっという間にネズミ講みたいに広がる。
学校の大きな試験で、バンクのいらん一言から、カンニングの疑惑をかけられ、優等生のメンツが潰れて、もういけないことは止めようと思ってたのに。
親友のバカップルのバカな親の我が儘のせいで、STICでのカンニングを持ちかけられる。
断ろうとしたリンは、ひょんなことから時差に気付き、オーストラリアで同じ日に STICを受ければ、このカンニング大作戦、成功するんじゃないかと考える。やるならやるで、しっかり成功させて、たっぷり儲けなくちゃいけない。
というかSATって全然受けたことなかったけど、世界中でおんなじ日におんなじ問題なの?ってことは、この作戦リアルに通用しちゃうじゃん?
携帯電話を試験場に持ち込み、問題を解いて、答えを暗記して、休憩時間にLINEで送る。リンとバンクで半分づつ。
文字にすると涼しそうだけど、額の汗がすごい。もはや問題を解くということはなんのハードルでもなくて、マークシートの解答を覚えるのに、神経すり減っている感じ。
終盤の、リンが、ABCDを音階に当てはめて、メロディーにして覚えてたのスゴー!って思ったけど、どうだろね、なかなか覚えにくそうなメロディーだった。
そしてタイではその解答をバーコードに変えて印刷して鉛筆に貼り付け、試験会場で使う。これによってカンニングは大成功!
でも、バンクは途中で(解答を送り切ったあとで)不正行為がバレてつかまってしまう。一人で帰国したリンは、迎えに来たパパを見て泣いてしまう。
ううう。あんなに悪に手を染めたのに。もう自分で自分のことが本当に嫌いになりそうなのに。グレースとパットが「彼氏とオーストラリアに行ってる」なんて嘘付くから、それを間に受けたパパが、「彼氏はどこだ。夕食を一緒に食べよう」っていうとこ、号泣。
胸が死ぬほど痛いよなあ。辛いなあ。辛い。
カンニングチームのみんなは、STICで良い得点が取れてパーティーしてるけど、リンはもう報酬はいらないと断る。きっぱり足を洗ったのだ。
そしてバンクはどうしてるかというと、しっかり報酬を受け取ったらしく(そういえば試験当日に解答と引き換えに急に2倍の報酬を要求してきたのだ)、クリーニング屋もバイクもすごく新品できれいになってた。
甘い味を知ってしまったらしく、リンにもっと顧客が多そうなテストでのカンニングをしようと誘う。相棒だと。でもリンは断ろうとする。
そしたらバンクは脅す。お前がSTICカンニングの首謀者だったとチクる。留学が決まったグレースとパットにも影響が出るだろう。他の奴らも芋づる式にバレるだろ。何より、お前の親父さんを落胆させるだろうな、と。
こわ。おまいう。でもバンクも被害者なのだ。しょうがない。
リンはきっぱりと断って、ちゃんとSTICカンニングについて主催者(組織)に対して告白を行う。
はあ。よくないよー。誰も傷付けてはいないのかもしれないけど。
よくないことはよくないよー。私は良心の呵責に苛まれるタイプなので、夜も眠れず、胃が荒れまくるだろう。
あのお父さんの無垢な目。真面目だと言っていた。私の父と被る。
ずるいことも、ひどいことも、悪いことも、何一つせず、大人になったのだ。
私の母もそう。こんな世の中には不釣り合いなくらい、清くて真っ白な人たちなのだ。
彼らに比べて私はどんだけダメなことばっかりしてきたんだろう。
法律だけは犯さないようにしてきたけれど、なんだかひどく惨めだ。
せめて自分だけでも恥じないように、まっすぐ誇りを持って生きたい。


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