
マフィア映画。初めてちゃんと観たかも。
監督はマーティン・スコセッシ。なんだか聞き覚えあると思ったら、私がある時期死ぬほど繰り返して観てたThe Rolling StonesのShine A Lightの監督だった。
あの映像、めちゃくちゃヒリヒリしてカッコよかったんだよね。
なるほど、と思う。
そして、今回、イタリアのマフィアを描くにあたって、監督自身が、シチリア系イタリア移民だと知って、しっくり来た。
公開は1990年。と言っても、映画の内容は60〜80年代にかけてだったから、公開当時としては、そんな時代錯誤の話でもない。
例えば現代の我々が万引き家族を観る感じなのだろうか。
主人公のヘンリー・ヒルは、実在した人物。実話に基づいて作られている。
彼が10代のガキの頃から始めたバイトで、マフィアと知り合い、マフィアに憧れ、親に勘当されながらもその道に進み、認められ、成長して、彷徨う人生の物語。
まあ狂ったマフィアの世界。本当にー?と疑っちゃうくらい。
中でもやばいのは、トミー。ジョー・ペシが演じたトミーは、ヘンリーの兄貴分で、すごいむちゃくちゃ。
独特な声としゃべり方で、人々を惹きつける。独身。
後半では、口論になって気に入らないボーイの足を撃って、ボーイが復帰して、再度口論になり、ボロボロに撃ち殺すのだ。
右手のように銃を扱うマフィア、こわ。
ボスはポーリー。まるで中里さんみたい。寡黙。みんなのお願いを聞いたり、苦難を助けたり、諍いを解決したりして、上納金をもらって生活しているらしい。
弟はモーリー。モーリーはちょっとかわいそう。
そして、ヒーローなのが、ジミー。ロバート・デ・ニーロね。かっこいいー!
初めて知ったのは、マフィアは、純イタリア系の人しかなれないということ。
そうか、マフィアっぽい、ってのは、つまり、イタリアだったんだ。
マフィアは、思った以上にめっちゃ家族。
結婚式にも、二人の親族+マフィア族みたいな感じで、全員で来ちゃう。
ご祝儀も気前良い。そしてその後、子供を産んでも、ずっとマフィアファミリーでの集いが続く。
すごいなあ。これ、イタリア。
イタリア、で一番鮮烈な記憶は、アリスね。
留学当時のアリスはちょーイタリアンガールで、ふっくらしてて、甘いものばっかり食べてて、幸せなことだけに身を包まれている感じだった。
まあ、16歳だった、というのもあるけれど、本当に我慢を知らなくて、喜怒哀楽思いのまま、溢れ出る自分自身、と言った感じ。
好きなものに対しての愛情表現もイタリア風(なの?)で激しくて、彼女は留学中に母親を恋しがっていた。
まあ、当然だよね。それなりにホームシックにはなるでしょ。
私は、全然親と連絡を取っていないと言った。事実だった。電話も控えてた。3ヶ月に1度くらいだったし。たまに思い立ったように長文の手紙を書いていたが、返事がなくても平気だった。当時はインターネットなんてそんなに活発じゃなかったから、たまにメールをしたかな、どうだったかな、という程度。
一度もホームシックにならなかったと言ったら嘘だけど、それなりに自分で対処できた。そう、伝えたら、アリスにAre you CRAZY???って言われたんだ。
ヘンリーもジミーもアイリッシュの血が入っているから、幹部には一生なれない。
そういう身辺調査はされるらしい。
後半でトミーが幹部に昇格が決まる。彼はピュアなイタリアンだから。(マンマもすごいの。自由な人。絵を描くの)
まるで自分のことのように喜ぶジミー。本当に嬉しそうだったの!!!
そして、一張羅を着て、幹部になる式?の日に、殺されるトミー。
泣き崩れるジミー。苛立つジミー。
そもそも、マフィアたちは、荒稼ぎしていた。描かれるほとんどが強奪。
正規ルートではないお金を嗅ぎつけ、綺麗に盗んだ。
あとは、タバコを転売したり。
なんにせよ、お金には余裕があって、服装も靴も車もパリッとしていて、美しい女を捕まえる。
ヘンリーも、ユダヤ人のカレンと出会い、すんなり結婚する。
(職業を知らないまま!!)
マフィアたちは、1968年エア・フランス現金強奪事件で42万ドル、1978年ルフトハンザ航空現金強奪事件で600万ドル、と、ものすごい稼ぐ。
嫁たちは、そりゃあ結婚してしばらくすれば夫の生業も分かってくるもんで、描かれてる嫁たちはみんな理解して謳歌しているようだった。
ただ厚化粧で、ブサイク、っぽい、描写だった。
その中でもカレンはずっとキレイなほうだったと思うよ。
あと、途中で挟み込まれる彼女のナレーション、深かった。
やばいと思ったけど、気付いた時には止められなかったのよね。
なんだかんだ、子供も2人生まれ、うまくいってそうだったのに、ヘンリーは愛人を作った。くそ。
定期的に会う愛人。
しかも彼女に住むところまで提供して!!
私がカレンだったら、ああなるわ。いや、撃ち殺すべきだった。だって逆転されたら勝ち目ないじゃんね。
結局そのまま、勝てない。
ルフトハンザ頃から狂い始める。
時は前後するけど、刑務所から出所したどっかのすげーボス(バッツ)の「おかえりパーティー」で、すげーボスとトミーが喧嘩する。
最後、トミーがすげーボスを撲殺する。一緒にいたのはジミーとヘンリー。
3人で山奥に遺体を埋めに行く。
が、結局、すげーボスの手下に追われ続けることになる。
しかも、埋めた場所がマンションになる(から掘られる)とのことで、掘り返しに行くシーン、キツー。
ヘンリーはずっと吐いてた。
あと、一番いけないのは、ヘンリーが刑務所にいた時に麻薬売買に手を染めたこと。
イージー・ライダーみたいに、軽やかに終わればいいものを、ヘンリーは、カレンを運び屋に使い、自分も麻薬吸ってラリって、カレンまで!!!!
もうぐだぐだ。
ポーリーにもバレ、手を引けって言われてたのに、トミーとジミーも引き込んで大きな取引をしたりする。
なんか、話の前後がすごい。私、ラリってるのかな?
いや、酔っ払ってて、あんまり順番を正確に覚えていない。
カレンが麻薬をトイレに流してたの、そりゃあ、そうするでしょ、って思ったよ。
いくら、とか、知らんよ、ってね。嫁なら。
最後は、ちょーつまらないの。
流しちゃった麻薬のせいで、全然稼ぎがなくなって、ヘンリーもカレンもポーリーに助けを求めるんだけど、どちらも縁を切られる。
そしてヘンリーは逮捕され、辛酸を嘗める思いで、警察の保護下に入って生き延びる決断をする。
それはつまり、ジミーやポーリーを裏切るということ。
初めて逮捕された時に、裁判でもなんにも言わずに出てきたヘンリーを、ジミーが認めてくれて、その時に伝えたマフィアの掟が“仲間を売るな”“決して口を割るな”であった。
のに、最後に華麗にめちゃくちゃ裏切ってくれたな・・ヘンリー!!
ジミーは、やばいやつ、と描かれながら、そんな描写はあんまりなくて(なんならトミーのほうが、どう考えてもやばい)、正義とか、ルールに則って生きるまっすぐな人だった。
なんか最近観てた映画が、カエルの子はカエル、みたいな感じだったけど、これは、そういうわけじゃなかったんだよな。
ただただヘンリーがマフィアにめちゃくちゃ憧れてしまっただけ。
親にも反対されてたのに。
弟は身体障害者で車椅子での生活。
それを、ヘンリーが麻薬でラリってても変わらずサポートしているところは、素敵だなあと思った。
優しい人なのに。
なんでマフィアになっちゃったんだよと思うよね。
ね。


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