The Peanut Butter Falcon / ザ・ピーナッツバター・ファルコン

チョコレートドーナツみたいだなと思った。

ダウン症の子が出てくる映画(物語)は、得てして周りの人も優しくていい人で、全体的に丁寧で幸せな雰囲気で、ハッピーエンドになりがち。

だからもう、ブワッと感動なんかしたりしない。

なんならバカにされてんのかな、とか思い始める。

あら、今日の私はちょっと荒ぶってるわね。

老人の養護施設で暮らすダウン症のザックは、子どもの頃から憧れていたプロレスラーの養成学校に入ることを夢見て、ある日施設を脱走する。同じく、しっかり者の兄を亡くし孤独な毎日を送っていた漁師・タイラーは、他人の獲物を盗んでいたのがバレて、ボートに乗って逃げ出す。ノースカロライナ州郊外を舞台に、偶然にも出会った二人の旅の辿り着く先は……? やがて、ザックを探してやってきた施設の看護師エレノアも加わって、知らない世界との新たな出会いに導かれ、彼らの旅は想像をもしていなかった冒険へと変化していく。

(公式サイトのSTORYより)

タイラーがええやつすぎる。

あんなパンイチのザックに、洋服貸したり、守れる?

しかもプロレス学校まで連れて行くって、約束できる?

素敵すぎるやろう。

そりゃあエレノアとうまくいくよ。

プロレス学校までの道のりは、それでも平和で単調なほうだった。

タイラーが、宿敵に(まあタイラーが悪いねんけど)追っかけられたり、追い詰められたりして大変だったけど、それでもちゃんと目的に向かって進めたからね。

ザックが憧れてたレスラーは、もう老いぼれたおじさんになってた。

あるあるだよねえ。

この展開に(ベタかもしれないけど)グッと心を掴まれた。

思い描いてた夢が、探し求めた花が、手にした時には枯れてること、あるよね。

もう、誰も悪くない。ただただ悲しくなる。

そりゃあザックは10年以上も前のVHSを擦り切れるほど観てるんだから、しょうがない。

そしてタイラーもエレノアも、ザックの心を守ろうとするんだけど、ヒールのレスラーは、やっぱりどこまでもカッコ良かった。

なーにあの車と爆音の音楽。最高すぎるでしょ。

レスラーもザックに優しい。

ちゃんと教えてくれて、リングネームまで付けて、試合もセッティングしてくれた。

こっからが胸痛くなるの。

手加減しない相手。(まあ、そういう人はいるよね)

危ないから、と、止めようとするエレノアを車のハンドルに手錠で縛り付けて、応援するタイラー。(かっこいい)

そんなタイラーに襲いかかる宿敵。

死んだ!?と思ったけど、大丈夫、流石にハッピーエンドだった。

3人で、タイラーが目指すフロリダまで、一緒に向かって行く。

ずっと、は、続かなさそうだけど、なるべく長く、幸せでね。

お金も食料も移動手段もない。そんな二人が偶然に出会いDIYの旅に出る物語が生まれたのは、本作で長編映画デビューを果たした俳優ザック・ゴッツァーゲンと、共同監督をつとめたマイケル・シュワルツとの出会いからだった。「映画スターになりたい!」と夢を語るゴッツァーゲンに「それは叶いっこない」とシュワルツは答えるも、感情的になった彼はこう返したのだ「じゃあ、君たちが僕のために映画を作ってくれよ」と。
(公式サイトINTRODUCTIONより)

すごいな!ゴッツァーゲン、図々しさが、まるでザック!

いいなあ。他人に甘えられるって、うらやましいな。

うらやましいし、ムカつくし、腹立つな。

コメント

タイトルとURLをコピーしました