
北朝鮮の闇の真相に迫るスパイのドキュメンタリー。
10年に及ぶ、危険極まりない潜入捜査の記録。
マッツ・ブリュガーというデンマーク人の監督。
『ザ・レッド・チャペル』という映画でデビュー。北朝鮮を取り扱った内容で、彼は永久に入国禁止になる。
そんな中、「僕が北朝鮮のスパイになるから、映画作ってよ!」なんて声をかけてきたというウルリクが一番やべーやつなのである。
元料理人。妻子もいるのに。ウルリクはまずはコペンハーゲンにあるデンマーク/北朝鮮友好協会に加入。これもすごい一歩なんだよな。
シュールで不思議だった。日本にもそんな教会があるのかな?どこの国にも変わり者がいるもんだ。ただ、彼らが行っている活動が、なんだか可愛く見えてしまう。
なんでだろ。
「北朝鮮について間違った(偏った)報道をするな!」みたいなことを主張しているんだけど、なんだろう、実際に見たら、わー洗脳されてんじゃん、って思っちゃう。
不思議な人たちの集まり。その中にウルリクは飛び込み、スパイとしての活動を始める。
映画の最後で、ちゃんとウルリクのスパイとしての活動を終えるケアまで扱っているのが良かった。10年間もスパイとして二重の生活をして、奥さんにはずっと嘘までついて(暴露するシーンも、見ものである)、そしてはい、活動終了、ってなったときにウルリクは空っぽになってしまう、大丈夫なのだろうか。
またやるかもね、なんてことを言っていた。ぶっ飛んでる。
途中で、話をよりリアルにするために、もう一人、フランスの元軍人で刑務所から出てきたばかりだという人に、ミスター・ジェームズというリッチマンを演じさせる。
彼も本当にやべーやつだ。監督のファンだったらしい。とはいえ、危険な道を好き好んで行きすぎではないか?
これもまた映画の終盤で、ミスター・ジェームズとしての役割が終わって、ウルリクも、ジェームズも、この後どうするか、みたいな話になって、ウルリクは、自分も家族も守ってほしい、って言うんだけど、ジェームズは、自分の身は自分で守れる、って言ってんの、かっこいい。けど、ぶっ飛んでる。
デンマーク映画協会とノルウェー映画協会が資金提供してくれたらしい。
やべーな。みんな。
闇のビジネスをしている人たちは、胡散臭い。
辿々しい英語で、でっかい夢を語って、つまんないギャグで大爆笑したりしている。
不思議だ。
あんまり北朝鮮という国の中身は描かれていない。だから、宗教的な描写はあんまりない。
まあ、国連から制裁受けて、全然外貨得られないのなら、なんでもいいから作って売りたいよね。まともなもの、ちゃんと作れないから、武器とか麻薬くらいしかなくて、それも正規のルートで売るなんて不可能なんだから、どうにか抜け道探すしかないか。
なんだか北朝鮮関連の人々たちは、真っ直ぐ生きていた。
スパイとして潜入したウルリクと、ジェームズと、監督は、この実情を世界に見せて、そして何がしたかったんだろう。
いーけないんだー北朝鮮ズルしていけないんだーって言うため?
利害一致しているならいいじゃん、目を瞑ってあげなよ、とか、思っちゃった。
でもウガンダの島国の住人たちが不条理に追い出されてしまう(もう、しまったんだろう)のは、確かに、悲しい。
そうやって、弱者へ皺寄せがいくのだから、もっと川上から正さないといけない。


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