Coco Avant Chanel / ココ・アヴァン・シャネル

アメリのオドレイ・トトゥ。久しぶりに観た。

アヴァン、とは?

本名は、ガブリエル・ボヌール・シャネルだから、掠ってない。

つまり、アバンギャルドのアヴァンか。

かっこいい。

ガブリエルが孤児院で育ち、姉と一緒に夜のお店で歌っていて、姉は伯爵と結婚するといって男と一緒に暮らしてしまう。

ココはその伯爵の友人の男爵の愛人として、住み込み、パトロン的に色々養ってもらいながら、別の男性と恋に落ち、自立をする。

その後はみんな知っている通り。

最近見たディオールとちょっと比較してしまうけど、やはり、デザイナーで、ブランドの創設者は、キレのレベルが違う。

キレてる(怒ってる)じゃなくて、キレの良さ。

ココのセンスは最初から抜群だったのだ。

フランスで、貴族女性たちがゴテゴテに着飾っているのが「正しい」とされていた時代に、その風流に、真っ向から立ち向かう。

女性でもまたがって馬に乗り、そのためにスカートは合わないと見切って、パンツを履く。

舞踏会で、みんなが着飾って、競馬場では泥を吸って歩くようなドレスを一蹴して、一番映えるのは黒、と、シンプルな黒いドレスを着る。

マカロンが乗っているみたい、という当時の流行最先端の帽子にも唾を吐き、シンプルで研ぎ澄まされた帽子を好んでデザインする。

無理無理。

後天的に養えるセンスじゃない。

最初から世界中でただ一人、彼女だけが持っていて、そしてそれは後にも先にもいない、ココ・シャネルだけだったと、もう歴史が生まれる前から決まっていたみたいだ。

愛した英国の貴族、ボーイ・カペルとは心が通じ合ったのに、交通事故で死別。

その後、結婚もせず、独身で、最後までシャネルの顔であり頭として生き続けた。

かっこいい。

この映画を見た女性は、みんなシャネルに憧れて、夢を抱くんだ。

自分にも才能があって、あんなシャトーに住んだり、愛する人と死別しちゃうかも、なんて想像するかもしれない。

でももう、次元が違う。

あの目。真っ直ぐな猫みたいな目。

その審美眼で見てきた世界は(特に当時のフランスは)どれくらいチグハグに、彼女には映ったのだろう。

自分の欲望を知っていて、寄り道もせず素直にそれを体現できるのが羨ましい。

普通の人は、自分が本当に何を求めているのか分からなくなったりして、それで結婚とかするのだろう。

私も自分でちゃんと作り出して作り上げたいな、一生孤独でもいいから、などと、大衆と同じような感想を抱いてしまう。

親近感なんて微塵も持てないくらい、卓越した天性のセンスを持った女性である。

より好きになった。

シャネルが。

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