
ものすごーく楽しみにしていたのに、公開開始から酷評ばっかり見聞きしたので、早く見なくちゃ、と思って、先週見た。
うるさい意見を聞きすぎる前でよかった。
私はとても好きだった。
酷評の理由は、女性の性を搾取しすぎ、マリリンが死してもなお、このプロデューサーは有る事無い事詰め込んでスキャンダラスな映画にしてマリリンから搾取するのか、と。
一理あるかもしれないけど、それに対して私が率直に思うのは、だって、そういうものじゃん、って感じ。しょうがないでしょ、という、諦め、なのかも。
この映画で描かれているマリリンは、とても丁寧で可愛らしくて、まあ、金髪バカ、と言われればそうかもしれないけど、高飛車じゃない感じが好感が持てた。
もっと、胸糞悪いようなビッチはいっぱいいるし、マリリンは全然真逆だと思った。
メジャーリーガーと結婚して、作家と結婚して、というくらいしか知らなかった。
まさか36歳で死んでいたなんて。
気になって色々調べたら、結局そのメジャーリーガー、ジョー・ディマジオは、別れた後もマリリンのことを気にしていて、再婚もせず、マリリンが辛い時もずっと支えて、ジョーが死ぬ時は「やっとマリリンに会える」なんて言っていたそうで、深すぎる愛情を感じた。
マリリンに関する印象的なシーンは、あの白いドレスのスカートが翻っているシーンと、happy birthday mr. presidentと、米軍兵の前で歌っていた(?)シーン。
後者2つは描かれていなかった。大統領との真相は、本人たちのみぞ知ることだと思うし、2人ともいなくなってしまった今、死人に口無し状態で、誰も正しい事実なんて描けない。から、別に好き勝手されてもしょうがないじゃんって思う。
米軍兵の前でステージに上がっていたのは、ジョーとのハネムーンで日本に来て、でもジョーはめちゃくちゃ忙しくて、ホテルで暇だったマリリンに韓国(?)に行かないか、ってオファーが来て、行って、ああなったらしい。すごい。
映画の中では日本なんてちっとも描かれていなかった。
マリリン・モンローとして富と名声を得ても、終始、全然幸せそうじゃなかったのが印象的だった。
マリリンと、ノーマ・ジーンは別人、という考えがずっと根底にあったようだ。
だからノーマ・ジーンは、結果としてマリリンに殺されてしまったのだろう。
さぞかし孤独で寂しい人生だったんだと思う。お酒も薬も何も助けてくれないどころか、坂道を転がり落ちる手助けしかしない。
冒頭の、まだマリリンが人気絶頂になる前の、チャップリンの息子とその友達との3人のシーンも素敵だった。そんなエピソード、全然知らなかった。
一番幸せそうだった。
堕胎シーンがものすごく酷評されていたが、私は別に気にならなかった。
真相はどうでもいい。そんなもの、あるでしょ、しょうがないでしょ、と思った。
私はマリリンが出ている映画も一度も見たことないし、自伝も読んだことないし、誰かが書いたマリリンに関する書籍も読んだことないので、もっと知りたいな、と、純粋に思えたのは良かった。
でも、実際のマリリンを知ったところでどうなるんだ。
36歳で死んで、多くを語らず、たくさんのことが謎に包まれたまま、この先、何百年も生き続ける方がよっぽど有意義だ。
マリリンが生きていたら今、96歳。
生きていることを考える方が怖い。
きっとその後も色々あって、落ちぶれた、とか、太った、とか、酷評されるんだ。
女は伝説で死んでも、生き残っても、辛い人生なのです。
そんなことは分かりきっている。おそらく酷評をしているのは、フェミニズムをかじった男が多いのだろう。反吐が出る。何も知らないくせに。


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