
百聞は一見に如かずというが、本当にその通りで、着物の文化や着付けの本を読むより、まず、着てみろ、に尽きるのだと思った。
全然違うもんね。奥ゆかしさや、歴史の伝統を感じつつ、着る時は、後ろ手が攣りそうになりながらの精一杯である。詫びもさびもない。それが着物。
この本は読みやすかったし、さらりさらりと読めた。
知らなかったのは、男性の着物は、内側が乙だということ。
そんなの、脱いでもらわないと分からないもんね。
昔の男性は粋だな、と思った。
今では、学ランの内側がバラ柄だったり、スーツに、かろうじてイニシャルを刺繍してあるくらいか。
そういうこと?
なんだかんだ役に立ったのは、部品の説明。
コーリンベルト、とか、帯枕、とか。
パーツを揃えていくうえで、ねえ、なんで、これ、どこでいるの?を、全て解決してくれた。
あと、絹の話はとても印象的だった。
着物1枚を作るのに必要な蚕の数は2700個。
なんてとてつもない数字だ。
小学生の頃、家で蚕を育てていた時期があった。
成長を観察しつつ、繭から絹を取ろうとしていたのだろうか。
繭を破って出てきた蚕もいた。太っていて、羽があるのに飛べずに、不細工だった。
いろんな体験をさせてくれた母親に、毎度頭が上がらない。
ありがとね。
着物は、良いよ、好きだし、日本人の誇りだ、と思う。
でも毎日着るほどのめり込んでない。
たまに着る時に、最低限の着こなしと、最低限の知識があれば十分。
この本にも書いてあった通り、NGさえおかさなければ、何度でも失敗してやり直すんだって、その通りである。
幼い子は自らのパジャマのボタンすら留められない。
掛け違えたシャツを、繰り返すのだ、毎日。


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