
やっばい本だ。
久々におもしろすぎる本を読んだ。
先が読みたくて読みたくて、歩きながら読んだのは本当に久しぶり。
この本を読んで、今、私は恋人のことを、この本を読む前よりずっと強く愛している。
それでいいのか、と、堰が外されたように、愛が溢れ出した。
そういう風に思わせる本はなかなか無い。
淳悟と花の不思議な関係。
花の結婚式から始まり、義父である淳悟は娘を送り出す。
冒頭の淳悟の描写だけで、魅力的な男に描かれている。素晴らしい。
まあいくら親戚といえども養子と養父にしちゃあ変に距離が近いな、と思うし、美郎さんはそれでいいのかと、疑問や不安はないのかと不思議にもなった。
物語が進むにつれて時間は過去へと遡る。
ナビゲートされるにつれ、淳悟と花に何があったのか、2人の関係性が気になって仕方ない。
人が2人死ぬのだが、それすら淡々と感じてしまうくらい、2人の関係性は動物的でドラマチックだった。
そういえば美郎さんに田岡さんが路上でも部屋でも見えていたのは、彼が霊感が強いからなんだよな。
淳悟と花が長年体の関係を持っていたと知ると、マジか、と同時に、でしょうねえ、と思う。
でも実は本当の親子だったと知ると、えー!そこまでする!?(物語として)と思った。
やりすぎだよー、どんでん返しだった。
じゃあつまり、花が産まれる前に花の実家の民宿に預けられた15か16の淳悟が花のお母さんを妊娠させたってこと!?
どーゆー状況!?と気になったが、そこまでは描かれていなかった。
9年間離れ離れだった親子は強すぎる磁石のようにピタッとくっついて離れなくなったのだ。
読み進めていくと、いやこれ時系列にもう一回読みたいな、と思った。
でも、もう結末を知ってしまっているから。
絶対に離れない、骨になっても離れないように同じ墓に入る、と強く決意していた花が、案外あっけなく結婚するんだな、と、少し寂しい気持ちになるのだと思う。
淳悟はなぜ「おかあさん」に対してそんなに動物的な欲求を持っているのか。
どんなトラウマがあったのか。
ただ父が死んで母が厳しく変わってしまっただけなのか?
闇が深い。
しかもその欲求を、実の娘から得られているのも謎だ。
と、ここまで書いて、二回目を読んでしまった。
ピアス。幼い花が舐めていたピアス。初めて美郎さんが花にメールした時に、褒めたピアス。花は、父にもらった宝物だと言っていた。
花。結婚式で父親に渡した花。淳悟の家のシンクで腐りかけていた花。腐野花。その時にはもう腐野じゃないけど。
あんなに何度も結婚はしないと、お父さんと同じお墓に入って骨になっても一緒にいると繰り返していた花が、逃げるように結婚するのはやっぱり意外だった。でもそれが現実なのか。人間は案外、ちゃんとしているのかもしれない。
映画にもなっているらしいので、観てみよう。


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