
何となく知っているようで、全然知らなかった人だった。
YMOの音楽もちゃんと聴いたことなかったし、気が付いたら「巨匠」と呼ばれていた人、という存在。
音楽と、音楽じゃない世界で神のような偉業を残し、死んでしまった。伝説の人。
そんな人の、生まれ育ち、というか、音楽への馴れ初めを知れてよかった。
結局、ただの天才で、たいして努力もせず(作曲の研究など熱心にしていたけれど、本人は苦痛ではなかったのだろう)、のらりくらりと、才能を発揮し続け、呼ばれる仕事に出向いて、十分にわがままを言い、いつも現状には飽き足らず、もっと新しいことやもっと別のことを模索し続けた、そうか、まるで私のおじいちゃんみたいな人だ。
だからなぜかずっと興味があったのだ。
ヤマハに通わされ、毎年の発表会のために作曲をさせられ、楽典を学ばせられたので、自分のことのようにイメージできるところが多々あった。と言えば、烏滸がましいか。
だって、私だって、ドビュッシーが一番好きだよ。でも自分の生まれ変わりだとは思えなかった。烏滸がましい。
すごい人だ。彼は最初から最後まで坂本龍一だったのだ。
私が彼の作品に初めてちゃんと触れたのは、ウラBTTBだった。中学生の時。楽譜を買って、ピアノで練習した。なんて美しい曲なんだろうと思った。BTTBがBack to the basicだったなんて、初めて知った。
そこから、存在を認識して、zero landmineの曲や、非戦の本は、どっぷり浸かった。
本を買って、熟読して、読書感想文を書いて、賞をもらった。
だからこの本を読んでいて、彼が若い時やYMOの頃は、何も知らない(私生まれてない)んだけど、途中から完全に同じ時代を生きてきたので、急に、白黒だった本がカラーになったみたいに鮮明に見えた。
多感な時期に、良い影響を与えてくれてありがとうございます。
YMOを、聴いてみます。


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