
見始めるまで、フランス映画だと思ってなかったから、久々で嬉しかった。フランス映画。
スーパースターと恋に落ちる庶民。
もう、見飽きたし、聞き飽きたし、いやこれ失敗かも、と、開始早々に感じた。
恋人と一緒に見ていたのだけど、彼が飽きてサジを投げる前に、私の方から見るのを止めようかと提案したくなるくらい、「なんやそれ」の展開が続く。
その「なんやそれ」が、だんだんなんとなくリアリティを持ち出して、立場とか年齢とか全然違っても、なんだか二人とものめり込んじゃうくらいには、下半身が膨らんだストーリーだった。
こんなの言うの変だけど。つまり、入り口は平々凡々でよくある切り口なのに、わりと上手く広げたなと、唸らされるストーリー。つまり、下半身が膨らんでる。
マリオンのいかにもフランス語らしいちょぼちょぼした話し方も好きになれないし、国民的スターと言われているアデルの魅力は全く分からないけれど、でもこれはなんとなく多くの人が何かどこかで感じたわだかまりを描いているような気がする。
スター側で見るのか、庶民側から見るのか、男なのか、女なのか、そして彼と彼女のexや彼女や友人や、いろいろ。たくさんの視点がある。
私はスターになりたかったし、スターになれなかったし、どっちの目でも見ることができる。
ただ、映画の撮影終わった翌日から旅に行くようなサプライズをするやつはダメだ、男でも女でも。
そんな自己中で空気が読めないわがままがあるか。
打ち上げも仕事だし、それがなくても、1日くらい空白の日を作れ。アホちゃうか。
とにかく、あの時点でマリオンには愛想が尽きたので、それでもまだアデルがマリオンを忘れられなくて、なんなら愛していることに、「なんでい」と思ったけど。
分からない。フランス人だから。パリの人たちだから。
本当にこんな話はもうパリじゃないと起こらないよ。
多分アメリカでも起こらないよ。
まあ、途中で止めることなく、最後まで見終えたし「フランスのパリだから」で自分の中では納得したけど。
一緒に見ていた恋人が、珍しく寝落ちもせず最後まで見終えて「とても良かった」と言っていた。
可愛くて嬉しかった。
どこら辺でそう思ったのか、詳しくは分からないけれど、その言葉は嬉しい。
「マリオン、アデルのとこに住んでるくせに一銭も払わへんやん、なのに犬連れてきたり、ヤキモチとか嫉妬とか、一人前に言ってんのがムカつく」と、言わなくて良かった。


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