
ものすごーく面白かった。
私は多分アバクロの全盛期を、アメリカで感じていた。
このドキュメンタリーは、最初、アバクロを讃えるところから始まる。
どのように、時代にフィットして、どのようにファンを増やしたか。
でも、語る人々が、アバクロの関係者のくせに、アバクロっぽくない。
例えば、アジア系であったり、有色人種であったり、私にも分かるくらい「アバクロっぽくない」のだ。
(もちろん、ちょーアバクロ出身の男モデルもいるのだが、それ以外が多すぎる印象)
ずっと、アバクロがいかにカリスマブランドであったかを語る。
うん、分かる分かる。私、そこにいたもんね。
アバクロ、買ったし。
アバクロを着てた女子たちのことも、鮮明に覚えてる。
でもある女性の発言で、およよ、となる。
彼女、いわく、アバクロの店舗には、私が嫌いなものが詰まっていました、と。
待って、めっちゃ分かる。
そう、嫌いだったの。でも、なんとなく、憧れもあったの。
そういうブランドだったの。
例えば「ギャル」みたいな「ルーズソックス」だったら、わかりやすく、「私、無理だわ」って言えたかもしれないけど、アバクロは絶妙だったの。
嫌いになる理由がなかなかなくて、むしろこうあるべき?とか思っちゃう、ような、そんな、説得力があった気がする。
なんせ、私も好きだったし、憧れでもあった。
そんなに高くない、とは言え、別に高校生がホイホイ買える値段でもなかったし、まさに絶妙なポジションにあった。
学校に、アバクロを着ている女子は、今でも安安と目に浮かぶ。
(彼女らにとって、黒歴史になっていないだろうかと、気になる)
まあ、要は、アバクロが、白人至上主義で、かっこいい男性(筋肉マスト)と、きれいな女性(デブじゃない)を追い求めすぎて、アパレルの店舗スタッフも、雇ったりシフトを組むのにも人種というか、KKKみたいになりすぎて、従業員から訴えられ、勝てずに、沈んでいく、という話。
当時の社長は男性で、まさにアバクロを生きるような人で、なんか整形して不細工になってたけど、本質は、KKKみたいなもんだ。
アジア人とか、黒人が、せっかくアバクロで働けるようになったのに、全然シフトに入れてもらえない、とか、入れるのは閉店後、とかで、揉めて、明るみになった。
そういう、白人至上主義を、やめて、ちゃんと、人類平等に接しましょう(雇いましょう)みたいな方向性になるのだけど、全然そんなことしないアバクロ。
まあ、そうでしょうね。
そして社長も変わり、でもまだ、存続するアバクロ。
イメージは、かつてのものとは違うかも。
でもそれ以前に時代が違う気がするから。
あの頃、アブリルが着ていたような、プレッピーなミニスカートを、履く時代では、ないよね。
いや、一周回ってY2K?
わかんない。あり得るのかも。
アバクロリバイバル?
でも、やっぱりちょっと違うよ。
あの頃は、エミネムが、リアルだった。
アバクロは社長が変わって、まだ、もがいているようだ。
(終わっていないようだ)
なんなら、イメチェンを図ろうとしているらしい。
ブランドを、そんな、痛い目見ても、長く続けるメリットはなんだろう?
ファッションみたいに、一番、流行り廃れが激しい業界の中で、どんなプライドで、それを続けようと思うのだ?
潔く終わってしまって、でも魂を引き継ぎつつ、全く新しいブランドを始めればいいのに、と思っちゃう。
一度浮いて沈んだブランドを、もう一度浮かすのって、非常に大変じゃないかと思うんだ。
なんなら、全く新しいものを始めた方が、近道なんじゃないかって思う。
アバクロ。
今だと、なんかもう、(笑)になっちゃう。
ごめんねアバクロ。
なんならもう、街でアバクロ着ている人見ると、(笑)になっちゃう。
ごめんねアバクロ。
社長の描いた夢になんの間違いもなかったのだけど。
それはそれで、非常に理想的だと思うのだけど。
ややこしくてめんどくさい人が声をあげるようになったから。
だからしょうがない。
これは、時代と共に、受け入れざるを得なかった問題で、
逃れられないし、しょうがなかった、としか、言えない。
スパイダーマンの悪役が全身アバクロだったという描写に笑った。
そういうふうになってしまうのだ。
その通り、だよ。
私の記憶の中で、アバクロを着てた女子、着ていなかった女子、(男子は覚えていない)今どうしているのかなあと思う。
アバクロを着ていたこと(もしくは着ていなかったこと)で、両者の中に何か違いは生まれるのだろうか?
(例えば日本のギャルは強い、みたいな)
それとも、あの当時の流行り(廃れ)みたいな、一過性のファッションで終わってしまうのだろうか。
いや、違う。
アバクロは、着たくても着られなかった人がいっぱいいた。
お金があっても、着こなせない。
買えても、アジア人(私)。
アバクロは本当に、美しい白人しか似合わないデザインで、
それを私みたいな人間はウキウキして買って着たりして、
それが似合ってなくても幸せで。
それが似合う人たちには、ずっと着ていてほしいと思った。
だって、とても似合うから。
そういう人が、そういう人たちのために作ったブランド(デザイン)なんだから、いいじゃん、と思う。
黒人とか、アジア人とか、というか、「理想」ではない人間を、邪険に扱って、いいんじゃない?
だって、そういうブランドなんだから。
これは京都人のように、いやらしい意見を述べているわけではなくて、竹を割ったように、本当にそう思う。
気を遣ったり、謝る必要があるかな?平等はどこまで求めなくちゃいけない?
なんとなーく、シフト外されて怒ってるアジア人とかフィリピン人とか黒人が、怒っているだけのような気がした。
だって、ブランドは、あなたたちを求めていないのよ。
それだけでよくない?
女性の下着ブランドに、男子がガチオコで責めてくるの?
モデルになれない、シフトに入れない、って?
そりゃ、そうでしょ。
おんなじだよ。
アバクロは、アバクロのためのブランディングをして、それに見合わない人を遠ざけただけだよ。
あなたに怒る権利がある?アバクロが求める人じゃないんだよ。
図々しいにも程がある、と思ってしまう、私は異常?
アバクロなんて、雲の上の雲の存在だった。
どうして私がそこで働けて、カリスマになれると思う?
身の程を知れ、と思ってしまう。
図々しい。
でも、多分、本当は、こんなこと言っちゃいけない。
いやいやいやでも、図々しいでしょ。
私は悟ったよ。
アメリカ留学中に気付いた。
絶対、無理。
この人たちには、絶対、勝てない。
お好きに、どうぞ、と。
あの頃、私が着ていたアバクロのロンTのデザインについて友達が嘆いてた。
なんて書いてあるかも、本当の意味も知らずに着ている、って。
BUSY BODYって書いてあった。


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