
とても退屈だった入院中に読んだ本のことを、私はまだ何も記してない。
慌ただしい日々の中で、記憶なんてすぐに薄れていくことを知っている。
この本も、かなりサクッと読んだ。
表題作は面白かったけど、トリックは、いくらでも思い付いたし、
そういう意味では少し腑に落ちない。
ただ、とても驚かされたけど、だからなんだ、っていうオチだったかも。
無人島の話はとても面白かった。
描写も上手いし、推理も抜群で、ミステリーとしては一番面白かったんじゃないかな。
変な宗教を信教しているのがとてもしっくりきた。
本を読んでいて、そんな設定を上手に描いたのは、この話が初めてだった。
館の話は、ちょっとやりすぎ。
変な主人。
うん、ちょっと想像しても、変。
おかしい。
ダビデも、展開としては面白いけど、
うーん、物理的にそのトリックは不可能だろう。
どんな構造やねん、という感じ。
というわけで、総じてがっかり。
歌野晶午に期待してしまったが。
やはりこの人の「葉桜の〜」は超傑作すぎて辛い。
あんなに素晴らしいミステリーあるだろうか。
いつまでたっても、出会う人すべてに勧めたい小説。
あれを読んだ後では、やはりこの小説も日に陰ってしまうのであった。


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