
こっちのほうが、リアルだった。
特に、死ぬ間際のマリリンのかかりつけ医の家族は、本当に距離が近そうだった。
死の真相を知ってそうだった。
でも肝心なことは「それは言えないのです」と言って何もしゃべらなかった。
怪しい。
『ブロンド』を見た後、マリリンについて調べて、そうか多くのことが抜け落ちたり勝手に付け加えられていたのか、と思った後でこの映画を見たので、足りなかったピースをはめてくれた感じ。
特にジョー・ディマジオと結婚して、ハネムーンで日本に来た話、そしてマリリンが勝手に韓国に行って、あの軍人の前で、のシーンは、ここでちゃんと見れて良かった。
穴が埋められた。
全体的に『ブロンド』のマリリンよりも、女優であることを楽しんでいる印象を受けた。
おそらくそれは、この映画に映っているのは実際のマリリンで、その実際のマリリンは当時完全にオンモードだったから、つまり、「マリリンそのもの」であったからなのだろう。
オフモードになった裏側では『ブロンド』で描かれてたみたいに、私はマリリンじゃない、私はノーマ・ジーンなの、ってなっていた、のかもしれないよね。
一番びっくりしたのは、Happy birthday Mr. Presidentの歌を歌うマリリンが、あんなにウキウキしてテンション高めにちょこちょことキャピキャピ登場したところだった。
威厳も何もねーな。
そういうテンション?びっくりしたし、がっかりした。
なんか、うざい女、って感じだった。あの瞬間だけはそう思った。
とは言え、実際のマリリンが、実在したマリリンだし(もちろんそれは100%演技だったのだろうけど)、周りの実在する人間が実際の声で(映像は当て)喋るもんだから、信憑性はあったよね。
さぞかし、そうであったのだろう、と思って、本当に足りない知識埋めてくれてありがとう、と思っていたけど。
やっぱりマリリンの死については、「え〜〜〜〜〜????」ってなるような発言ばっかりだった。
「信頼できる人から聞いた話なんだけど」っていう話の入り方が、まず、無理。
それを信じる人、いる?
みんなの証言をざっくりまとめると、マリリンは、JFKと弟のロバートととても仲がよくて、JFKの妹の別荘で、その妹の旦那さんが主催する派手なパーティーによく参加していたらしい。
マリリンは兄弟のどちらとも仲が良かったけど、ロバートにはメロメロだった。
とはいえ、JFKは大統領でアメリカを背負っている。
そんななかマリリンは左派で、JFKにとっては非常に厄介な存在になった。
なので、消した。
マリリンが死んだ日の夜に、ロバートがプライベートジェットで飛び去った記録もある(パイロット曰く)。
死んだであろう時間と、メイドの発見と医師を呼ぶまでの流れがおかしい。
そんな話だ。陰謀?
もし、マリリンが自殺じゃなくて、誰かが殺したのならば、その人は今も口をぎゅっと結んで秘密を守っているのだろうか。
その人だけじゃなくて、周りにも数人知っている人がいるとして、みんなぎゅっと口を結んでいるのだろうか。
そんなに重い鉛を飲み込んで生き続けていくのは、どんなに辛いことなんだろうか。
心の中に留めておけない、でも留めておかなくちゃいけない。
また今になってこんな『ブロンド』とか出てマリリンについて世の中でギャーギャー騒がれてて、それをじっと黙って見ていられるだろうか。
人間ってそんなにnumbになれるのか?
シド&ナンシーもそうだけど、本当に死人に口無しとはまさにその通りで、真相が分からないことを何世紀にも渡って騒ぎ続ける。
結局その時、上手く犯人を見つけられなかったのだから、今、本当の犯人が名乗り出たって、彼が犯人であることを証明すらできないのだ。
まさに迷宮入り。
でも、だからこそ、人は永遠に飽きずに魅了されているのだと思うよ。
カートもそうだね。
その不確かさ、危うさ、脆さ、そんなものが大好きなのさ。
次はマリリンの映画を見なくちゃ、と思った。
それにしても『ブロンド』でマリリン役を演じたアナ・デ・アルマスは、すごい。
あの話し方。本当に習得している。
パリス・ヒルトン?


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