赤い長靴 / 江國香織

この小説は決して怖くないよ。可愛いね。そしてとても寂しい。会話のない夫婦、なんて嫌だ。あたしは絶対こんな2人になりたくない。ぜったいこんな彼好きになったりしないし、結婚なんてしないしないしない。でも日和子にはぴったりだったのだ。彼には彼女が...

とるにたらないものもの / 江國香織

お風呂に入りながら読んだのは正解だったな。そして冷静に、彼女とあたしの文体は似ている。とても好きだ。言葉の言い回し、とかかっこいい!そしてあの子とも似ている、と思う。なんだか秘密を共有した3人組みたいで嬉しい。あたしたち似てるのよ。きっとお...

キッチン / 吉本ばなな

恥ずかしいけども初めて読んだ。わあ。涙が出て来た。最初のキッチンの印象がとてもとても薄くなってしまうくらい、「ムーンライト・シャドウ」が生き生きしていた。嫌だ嫌だ。あっちゃんは失いたくない。考えただけでも涙があふれてくるし、ともすれば発狂し...

蟹工船 / 小林多喜二

これも2回目読了。改めて、あんな時代(知らないけど)にこれを書いた多喜二はすごい。なんという精神的な強さ。言論の自由も思想の自由もないに等しかったのだろう。あんなに自らを省みず、妻をも巻き込み、どんなにしんどくて辛くてもそれはすべて国のせい...

孤独の発明 / ポール・オースター

これは去年の夏のレポートで読み込んだので、その時書いたレポートの内容を簡単にまとめることで書評に代えたい。いや、書評というほど大それたものではないけれど。家と人間は似ている。住む人がいなければ、家はただの木造(またはコンクリート)建築物であ...

走れメロス / 太宰治

何度読んでもいいね、太宰治、好き。何かのテレビ番組で中学生だか高校生だかが学校の授業で太宰に取り組んでいるものを観た。秋葉原の無差別殺人犯のネット上での言及と、太宰の作品に収められているフレーズの共通点とか相違点とかを比較していた。この二人...

ハムレット / シェイクスピア

久しぶりに読んだ。懐かしいなあ。楽しかった授業。シェイクスピアは知識の糧として出来る限り読みたいのですが、この和訳という文体と演劇というのはどうにもこうにも。ましてや言語でなんかきっともっと読めないし。また古本屋で買ってこよ。話は好きです。...

ベロニカは死ぬことにした / パウロ・コエーリョ

あんまりおもしろくなかった。話の進め方も美しいと思わない。いろんな要素があれこれ入りすぎていろんな人があれこれ登場しすぎて結局何が言いたいのかよくわからない。原文で読んでいないから何とも言えないけど和訳がこれでいいのかも疑問。もうちょっとど...

貘の食べのこし / 中島らも

素晴らしいタイトルだ。最初に言っておくがあたしの恋人は貘だ。ははは、いいだろう。とてもかわいい。44頁。不幸をひけらかすのが人に迷惑なのと同じように、幸福だって隠しておくのがよいものようだ。あと好きなのは、179頁からの愛についてのとこ。と...

ブラック・ジャックになりたくて / 岩平佳子

おそらく弟のものだろうと思われる本を読んだ。読みやすかった。一瞬だった。医学は素晴らしい。ないものができたり、あるものがなくなったり。魔術のようだ。でも、指や腕の毛細血管を繋いだり、というのは、人間の成せる業であって。すごいな。遠い世界だ。...